自然から生かされて出来る日本酒
《酒飲みの酒、地元に愛される酒》
373年の歴史で19代目、新潟で一番の継承代数。
井戸は横井戸と言って真下から汲み上げる縦井戸とは違って一定の距離を管を渡って来る水。この過程で空気と触れて仕込み水の水質が出来あがる。6月、井戸からは水はチョロチョロしか出ていない。この時期は山の木々が最も水分をとる時期でチョロチョロ、これが造りの時期になると脈々と沸いてくる。
代表酒“黒松”は5代続く酒で、これは自然発酵の中で何かの拍子で偶然出来た酒。
大吟醸の麹は手を加えないとダメ、機械でやってみたが思うよう麹が出来なかった。
この蔵は370年ずっとこの場所で酒を造っていますが、その長い間仕込み水に使うこの井戸は造りの時期になると毎年約束されたように脈々と湧いてきます。酒造りは本当に自然に助けられ、生かされて出来ているんだなぁとつくづく思うわけです。